スペアナと言うかFFTで1MHzぐらいまで確認できると、やっぱり音声用途でも嬉しい。オシロスコープに付いているFFTはグリコのオマケにしかなってないけれど、専用のハードウエア(MDO3000シリーズ)が入っているのはバカにならなくて結構使える。音声用のADC程…
DSMを多ビットで使う場合、自分でハードウエアの変調器を作るしかないと思う。ソフトウエアで提供されているのは1ビットに限られる。1ビットでないと外部のDACとつなぎようがないし、さて何ビットにしたら良いかもわからないだろうから。有料のソフトもあ…
pcm1704一筋で、ほぼ二十年。音楽用とは考えていなかった冷やかしのDSMが思いの外の音質で、ならば究極の禁断のけもの道の1bitDSMにも手を出すしかなくて、やってみたらアッサリとマルチビットのDSMを上回る性能に。理論的にはそうなんだけど、理論と現実と…
半信半疑だった自作のDSMDACは、思いの外の高性能だった。理論的には1bitDSM(DSD)が高嶺の花と言うか、他の追随を許さない最高峰になり得るので、これは試すしかない。今はネットで簡単に基板を作れるようになったので、CADを持っているならば試作は容易。空…
今回の新作DACで、どうやらpcm1704の後釜は埋まった。前回のLTC2642も悪くはなかったけれど、結局の所は好みの問題としてpcm1704に戻ってしまった。かなり小さいけれど、LTC2642はグリッチフリーではないのでその影響かなあと思いつつ、真相は闇の中。まだ¥…
今時のDACには必ず入っているオーバーサンプリングフィルターは、何故それが入っているかの理由に誤解があるし、その特性に関してもリンギング(プリエコー) という謂れのない汚名を着せられている。たぶんデジタル嫌いの昭和前半の世代が、アンプの発振に似…
デジタルのシステムは、完全に帯域制限されているのが前提なので、96kHzのサンプリングならば扱えるのは48kHzまでとなっている。さはさりながら、盲点というのか例外がなくはない。ADCで例えばレコードからリッピングする場合、96kHzサンプリングならばADCの…
今のオーディオは完全にデジタル化しているので、特殊な自作機器を除いてほぼ全ての再生系は、DSMとかデジタルフィルターを経由して元のアナログの音になっている。DSMは一言で言ってしまうと、捨てればPCM戻せばDSM。本来はありがたくない量子化ノイズを、P…
音声信号の厄介な所は、あんまり定常状態というものがない。ビデオ信号の方がまだ定常信号と実際の映像とに相関性がある。良く使われる1kHzでの歪を測ったところで、1kHzの音を大層な金をかけた装置で聞く人なんていない。聞くのは生の人間が演奏している楽…
オーディオ趣味とういうものは、今ではレッドリストにでも載りそうで、いずれ据え置きのステレオはホーローの看板だとかオート三輪とか七輪のような、過去の遺物になって博物館にでも展示されるのかと思う。でもその一つ前の世代のアマチュア無線などは、誰…
今はもうDSMの計算には幾つかのライブラリーが用意されている筈で、これを一から自分で作る人はまずいない。アルゴリズム自体はほぼ完成されていて、初期のSACDで使っているのに比べると、随分と良くなっている。良いというのは、入力がゼロの時に変なア…
Linuxに手を出すのは、ちょっと敷居が高い。でもRpiのIISは実験用の信号源としては役に立ちそうなので、今回のDAC基板はIISのピン配置をRpiに合わせてある。大きさが少し違うのでHATとは言えないけれど、そのままRpiにはつながる。ドライバーはなくても、gen…
pcm1704の代替品はRF用の高速DACに落ち着いて、結果としてx512(24.576MHz)までのサンプリングが出来るようになり、アナログLPFなしでもほぼ完全な元信号の再現が可能になる。そしてx512まで行っているので、FPGA次第でDSMとの二刀流も可能になった。期せずし…
最初に自作したDACは、もう20年近く前の事でpcm1704だった。その後は暫くそっち方向にはご無沙汰で、再び始めたのは部屋を建て始めた頃で今は死語となりつつある南ア大会のブブゼラの音が鳴り響いていた。時代は既にDSMに変わっていたけれど、pcm1792…
デジタルのシステムには、必ず厳格な帯域制限がかかっている。ここがアナログとは根本的に違うので、出せる信号も自ずと違ってきてしまう。端的に表れるのが、いわゆるreconstruction filterの所。日本語にすると、再現フィルターかな。デジタル化で出てしま…
DSMとは、初めにNFBありき。オーバーサンプリングとかノイズシェービングとかは、実用的な歪に持っていくために必要になるけれど、条件次第で無しでも何とかなる。でもNFBなしのDSMはあり得ない。PCMは量子化誤差を捨てる。DSMはNFBという形で再利用する。誤…
信号のデジタル化には、サンプリングに際して必然的に発生してしまう不要な高い周波数を如何にして取り除くかという問題が、どれだけの量子化ビットが必要かという話も含めて常に付きまとう。音声の分野で最初に始まったのは、概念としては理解しやすいPC…
標本化定理のために必要な理想フィルターとは、FIRフィルターのタップ長さはそこそこで良くて、必須なのは高いサンプリング周波数であるというのが前回の結論。そこから少し藪の中に入り込んでみるのが趣味の世界。分け入っても分け入っても藪の中かも知…
標本化つまりはデジタル化をした場合の欠点は、不要な高調波が無限に発生してしまう事。もっと本質的に考えるならば前回書いたように、不要な高調波を付け加えると特定のサンプリング周期での標本化で、取り込んでいない所のデータも含む全ての信号の再現が…
信号のデジタル化の話は、標本化定理に始まる。中身は、デジタル化したい信号の含んでいる帯域の二倍以上でサンプリングしろという事で、まぁそんなもんかと納得の行く範囲ではある。フェルマーの最終定理のようで、中身は分かるが何故それが正しいかという…