デジタルオーディオあれこれ

半田ごての人。紙と鉛筆だけではちょっと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

国際標準機構ではないISOとリンギング(プリエコー)との化学反応。

ISO(Inter Sample Overs)を検索すると、まずは国際標準化機構が出て来るし、ISP(Inter Sample Peak)はインターネット・サービス・プロバイダーと相場は決まっている。知られていない方のISOの歴史は意外と古くて、2004年の記事にもう出て来る。 https://www.…

THDでなくてIMD。濡れ落ち葉ではないにしろ、黄昏るPCM。

THD(高調波歪)は単一の正弦波での測定値なので、昔との比較という意味を除くならば、些か時代遅れ。IMD(混変調歪)はCDのテスト信号にもあるけれど、二つだけの信号なのでこれまた現実との乖離は大きい。もっと実態に近いものが、DACの測定値などを乗せている…

1bitDSM。基板はシーズン2へ突入。

1bitDSM は、終にシーズン2に。シーズン1がパッとしなければ次はない。今は自分で基板のデータを作るならば、製作の実費は三万もしないので、ハードルは低いけれど。シーズン1では、潜在能力の高さが分かって、次回に期待という辺りで幕切れ。シーズン2の目…

PCMから1bitDSMへの変換。色々と多士済々。

PCMから1bitDSM(DSD)への変換に対する、面白いFFTを見つけた。 https://twitter.com/serieril/status/1175818591884599296 色々なソフトウエアでの変換をした時、どんな特性になるかというもの。PCM-DSD Converter(黄色)が記事の作者の作った物みたい。 一枚…

せっかくなんでパッシブプローブも。

スペアナと言うかFFTで1MHzぐらいまで確認できると、やっぱり音声用途でも嬉しい。オシロスコープに付いているFFTはグリコのオマケにしかなってないけれど、専用のハードウエア(MDO3000シリーズ)が入っているのはバカにならなくて結構使える。音声用のADC程…

最適のDSMを求めて。分け入っても分け入っても量子化ノイズ。

DSMを多ビットで使う場合、自分でハードウエアの変調器を作るしかないと思う。ソフトウエアで提供されているのは1ビットに限られる。1ビットでないと外部のDACとつなぎようがないし、さて何ビットにしたら良いかもわからないだろうから。有料のソフトもあ…

少し目鼻のつき始めた1bitDSM。原石の輝きは磨き方次第。

pcm1704一筋で、ほぼ二十年。音楽用とは考えていなかった冷やかしのDSMが思いの外の音質で、ならば究極の禁断のけもの道の1bitDSMにも手を出すしかなくて、やってみたらアッサリとマルチビットのDSMを上回る性能に。理論的にはそうなんだけど、理論と現実と…

1bitDSMの三種の神器。アナログFIRとECL接続とFPGA。

半信半疑だった自作のDSMDACは、思いの外の高性能だった。理論的には1bitDSM(DSD)が高嶺の花と言うか、他の追随を許さない最高峰になり得るので、これは試すしかない。今はネットで簡単に基板を作れるようになったので、CADを持っているならば試作は容易。空…

ゴボウ抜かれたPCMvsDSM。時は今 DSMがしたしる 五月かな。

今回の新作DACで、どうやらpcm1704の後釜は埋まった。前回のLTC2642も悪くはなかったけれど、結局の所は好みの問題としてpcm1704に戻ってしまった。かなり小さいけれど、LTC2642はグリッチフリーではないのでその影響かなあと思いつつ、真相は闇の中。まだ¥…

リンギング(プリエコー)と言う虚仮にコケちゃわないように。

今時のDACには必ず入っているオーバーサンプリングフィルターは、何故それが入っているかの理由に誤解があるし、その特性に関してもリンギング(プリエコー) という謂れのない汚名を着せられている。たぶんデジタル嫌いの昭和前半の世代が、アンプの発振に似…

煉瓦塀はプリエコーの夢を見るか。

デジタルのシステムは、完全に帯域制限されているのが前提なので、96kHzのサンプリングならば扱えるのは48kHzまでとなっている。さはさりながら、盲点というのか例外がなくはない。ADCで例えばレコードからリッピングする場合、96kHzサンプリングならばADCの…

デジタルフィルターとは。見渡せば LPFもHPFも なかりけり デジタル世界の 輪廻の宿世。

今のオーディオは完全にデジタル化しているので、特殊な自作機器を除いてほぼ全ての再生系は、DSMとかデジタルフィルターを経由して元のアナログの音になっている。DSMは一言で言ってしまうと、捨てればPCM戻せばDSM。本来はありがたくない量子化ノイズを、P…

もっと低音を。人の耳に合わせたFFT長は、かなり短い。

音声信号の厄介な所は、あんまり定常状態というものがない。ビデオ信号の方がまだ定常信号と実際の映像とに相関性がある。良く使われる1kHzでの歪を測ったところで、1kHzの音を大層な金をかけた装置で聞く人なんていない。聞くのは生の人間が演奏している楽…

ブラームスのバイオリン協奏曲。エリカ・モリーニのウエストミンスター録音(1956)。

オーディオ趣味とういうものは、今ではレッドリストにでも載りそうで、いずれ据え置きのステレオはホーローの看板だとかオート三輪とか七輪のような、過去の遺物になって博物館にでも展示されるのかと思う。でもその一つ前の世代のアマチュア無線などは、誰…