デジタルオーディオあれこれ

半田ごての人。紙と鉛筆だけではちょっと。

2018-01-01から1年間の記事一覧

DSMの実際の周波数特性を、NTFから計算する。そこそこ実際の値に近い。

今はもうDSMの計算には幾つかのライブラリーが用意されている筈で、これを一から自分で作る人はまずいない。アルゴリズム自体はほぼ完成されていて、初期のSACDで使っているのに比べると、随分と良くなっている。良いというのは、入力がゼロの時に変なア…

RpiのIISで、DSMの脆弱性に気が付く。確かに彼等はジッタに弱い。

Linuxに手を出すのは、ちょっと敷居が高い。でもRpiのIISは実験用の信号源としては役に立ちそうなので、今回のDAC基板はIISのピン配置をRpiに合わせてある。大きさが少し違うのでHATとは言えないけれど、そのままRpiにはつながる。ドライバーはなくても、gen…

DSMだって勿論-90dBFSの出力は出来る。こけちゃうのもあるにはあるが。

pcm1704の代替品はRF用の高速DACに落ち着いて、結果としてx512(24.576MHz)までのサンプリングが出来るようになり、アナログLPFなしでもほぼ完全な元信号の再現が可能になる。そしてx512まで行っているので、FPGA次第でDSMとの二刀流も可能になった。期せずし…

pcm1704の替りを見つける積りが、DSMとの同棲関係に。

最初に自作したDACは、もう20年近く前の事でpcm1704だった。その後は暫くそっち方向にはご無沙汰で、再び始めたのは部屋を建て始めた頃で今は死語となりつつある南ア大会のブブゼラの音が鳴り響いていた。時代は既にDSMに変わっていたけれど、pcm1792…

火のない所(入力 )に煙(出力)は立たず。畳み込みは漸化式で。

デジタルのシステムには、必ず厳格な帯域制限がかかっている。ここがアナログとは根本的に違うので、出せる信号も自ずと違ってきてしまう。端的に表れるのが、いわゆるreconstruction filterの所。日本語にすると、再現フィルターかな。デジタル化で出てしま…

PCMを超えようとの積りでもなくDSMを暇つぶしとして。何事も 夢幻と 思い知る 身にはPCMも DSMもなし。

DSMとは、初めにNFBありき。オーバーサンプリングとかノイズシェービングとかは、実用的な歪に持っていくために必要になるけれど、条件次第で無しでも何とかなる。でもNFBなしのDSMはあり得ない。PCMは量子化誤差を捨てる。DSMはNFBという形で再利用する。誤…

デルタシグマ変調の原理。敗着は初手にあり。

信号のデジタル化には、サンプリングに際して必然的に発生してしまう不要な高い周波数を如何にして取り除くかという問題が、どれだけの量子化ビットが必要かという話も含めて常に付きまとう。音声の分野で最初に始まったのは、概念としては理解しやすいPC…

リンギングしない(プリエコーなし)FIRフィルターの意味合いとは。 

標本化定理のために必要な理想フィルターとは、FIRフィルターのタップ長さはそこそこで良くて、必須なのは高いサンプリング周波数であるというのが前回の結論。そこから少し藪の中に入り込んでみるのが趣味の世界。分け入っても分け入っても藪の中かも知…

標本化定理を満たす、現実の理想フィルターとは如何なるものか。

標本化つまりはデジタル化をした場合の欠点は、不要な高調波が無限に発生してしまう事。もっと本質的に考えるならば前回書いたように、不要な高調波を付け加えると特定のサンプリング周期での標本化で、取り込んでいない所のデータも含む全ての信号の再現が…

標本化定理を、振幅変調の無限級数と解く。

信号のデジタル化の話は、標本化定理に始まる。中身は、デジタル化したい信号の含んでいる帯域の二倍以上でサンプリングしろという事で、まぁそんなもんかと納得の行く範囲ではある。フェルマーの最終定理のようで、中身は分かるが何故それが正しいかという…