デジタルオーディオあれこれ

半田ごての人。紙と鉛筆だけではちょっと。

失われた術。

 もう一つ面白い話で、10Hzの謎。

https://www.youtube.com/watch?v=OJkf_rWD-NE

これは知っている人は対策するけれど知らなければそのままというヤツ。レコードの再生をすると10Hz近辺にピークが出る。これはカートリッジとアームで変わる。相性という話にされてしまうかも。サエクの407-23とMCL-1000だと7Hzぐらいに来る。別のMCだと14Hzぐらいだった。

 

 レコードはデジタル化しないと意味がないので、ADC側での対応という話になる。レコードをそのまま聞くのは懐古趣味としてはありとしても、それ以上にはならない。デジタル化して適切にノイズ処理をして初めて意味がある。ノイズ処理とか或いはマスタリングというのをレコード会社にやらせると、金の逃げていく音を聞く羽目になる。入魂のマスタリング、渾身のマスタリング、究極のマスタリング、耳からウロコのマスタリング、などなどが出るたびについつい、「買っちゃった」、になるから。

 

 ADCはデジタルなのでこの低域カットもデジタルフィルターになる。通常HPFはLPFよりも同じタップ数では性能が落ちる。4096のタップでもこのぐらいの低い周波数ではちょっと厳しい。60dB/octぐらいは入れたいので。そこでLPFで作って、これを元の信号から引き算して実装するのがベター。たしか、7Hz用と14Hz用の二つを作ったと思う。7Hz用の10Hzぐらいから落とすのを使っている筈。

 

 これはRX7なんかでも低い周波数の対応はしてなかったと思う。デジタルのFIRが一番の解決策。アナログでは中々落とせないでしょう。デジタル型は自作品でしかないだろうけど。